「暮らす、綴る、繰り返す。」という話。

1月15日(金)~29日(金)までの2週間、

久茂地リバー沿いにありますたそかれ珈琲さんで、

言葉の展示、

「暮らす、綴る、繰り返す。」

をさせていただいています。

日々の生活で感じた事を10+αの物語にのせて展示しています。

このブログ上で、

展示している物語に副音声的解説を加えて、

1日1話づつ紹介していました。

そして昨日、

展示している11話の解説にブログ限定の1話を加え、

すべての物語の紹介が終了いたしました。

 

さて、展示期間は今日を含めあと2日。

最終日までブログのネタがないじゃない・・・

とは言いません。

 

今までは各物語に込めたメッセージ的な部分を解説していましたが、

「暮らす、綴る、繰り返す。」

という展示の中で僕がこっそり遊んでいた部分を解説していきたいと思います。

 

各物語の冒頭には時間が記録されています。

ブログ上では時間軸の順番に紹介しましたが、

展示していたものは時間軸をあえてバラバラにしていました。

時間軸の通りに並べて整理すると、

 

①夜明けの街

②タンブラーの中身

③私だけが知っていること

④日課

⑤ランチタイムブルース

⑥角度

⑦たそかれ

⑧お客様は神様

グラスホッパー

⑩1日の終わりに

⑪もう1つの街

⑫タラ、カモ、レバー

 

の全12話で構成されています。

各物語に自分なりの想いを込めたつもりなので、

すべて読まずとも、それはそれで話は完結するのですが、

全12話が1つの物語になるように遊んでみました。

 

登場人物を確認しながら、物語を整理していくと、

 

①で朝日を見に男性が出かける。

②でタンブラーの中身についてあれこれ言う男性を女性が見送る。

 

ここまでは特に変化球なしです。

次から複数回登場してくる人がでてきます。

 

③でカップルが朝食を食べる。この男性は①の人です。

缶珈琲を持って朝日を見に行ったけど、

そこでは飲まなかったのでコップに注いで飲んでいるというわけです。

④の日課を崩す女性は②で旦那を見送った人です。

旦那はタンブラーの中身が水またはお湯だと思っていますが、

本当は違うものをいれて楽しんでいるようです。

 

⑤は後輩的な立場の人がランチタイムを見つめている様子です。

男性1人、女性2人の計4人で1つのテーブルを使用しています。

ここでタンブラーを片手に持論を展開している男性は②の人ですね。

タンブラーの中身は水でもお湯でもなく、スポーツドリンクだったようです。

女性2人はまたどこかで登場します。

 

⑥の掃除をした女性は②④の女性ですね。

いつもの日課を崩したので掃除をする時間がいつもと違ったのでしょう。

疲れて寝転がりますが、このあとどこかに出かける予定があります。

 

⑦で珈琲屋に行ったカップルは③の2人です。

せっかくの休日なのに朝日を見るためにこっそり早起きした彼は昼寝をしてしまうが、

彼女に起こされて珈琲屋へ行く。

店内にはすでにカウンターに男性が1人、ソファー席に女性が1人。

 

(書いている自分もややこしくなってきましたが続けますよー)

 

⑧のカウンター席に座る男性。

⑦のカップルと同じ店内にいることになりますね。

ソファー席に女性がいるので同じ時間にそこにいたということです。

 

⑨はバッタに話しかける女性は⑤に登場します。

動物や花に話かけちゃうような不思議な女性ですね。

 

⑩の自分は痛いやつと思っている女性も⑤に登場します。

この女性にとって「わかるー」と共感できる同僚との会話は、

1日の中でとても大切な時間になっているようです。

 

(頭が混乱してきましたが、もう少しで終わりますよー)

 

そして⑪はもう1つの街で仕事をする男の子です。

①で「この街の住人はみんな箱に入れられていて~」と、

この世界を誰かが管理しているのではという空想を語り、

⑧で何やら怪しい箱を持つ男性がいることで、

もしかしてそれは現実なのでは、

と疑問を抱いたところでこの⑩で本当にこの世界を管理している誰かがいるんだ、

と確信を持つというところでしょうか。

 

そしてラスト⑫の男性。この人は②⑤に登場していますが、

実は①にも登場しています。

朝日を見ていた男性と挨拶を交わしたジョギングしている人はこの人です。

なので玄関にジョギングシューズがあるわけですね。

そして奥様と珈琲屋で待ち合わせ。

つまり②で登場した女性は⑥で掃除をしたあと、

珈琲屋に出かけてソファー席に座ったわけです。

それは⑦⑧の物語にちらりと出てきますね。 

奥様と合流した際に珈琲をこぼしてしまい、

ジョギングシューズにシミができてしまいました。

 

・・・さぁ、だいぶ複雑でしたが、

1度登場したあの人が、

今度は別の物語で登場したりと、

どこかで繋がりをもたせるように自分なりに遊んでみました。

本当に理解しようと思ったら、紙にかいてみることをおすすめします。

そしてもー1回物語を振り返ってもらえたら嬉しーです。

 

そうそう、この展示、

タイトルが「暮らす、綴る、繰り返す。」なんです。

文字通り僕が日々の暮らしで感じたことを綴ったものなんですが、

では繰り返すとは。

 

⑫の男性はジョギング中に挨拶を交わした男性の姿を見て、

明日はジョギングではなく、朝日を見に行こうと決意します。

今日見た他者の行動を参考にして、明日の行動をこの人は決定しました。

明日という1日では、

この人の行動を見て、また違う人が同じような感情を抱き、

それが繰り返されていくという世界の進み方もあるのではないでしょうか。

①から順に⑫へと物語が進み、

今度は主人公が入れ替わってまた①から⑫へと物語は進んでいく。

その時に抱く感情は異なることかもしれないけど、

そうやって日々の暮らしは繰り返されていくのではないかと思います。

 

僕が日々の暮らしを綴り、

それをどこかの誰かが受け取り、

たとえ僕が思い描いたカタチとは異なっていたとしても、

また次の誰かへとそれが繋がっていく。

それの繰り返しによって、日々の暮らしがつくられていく。

そー考えたら、 

日々の暮らし以上に面白いものなんてないのではないか、

とさえ思えてくる。

 

最後まで目を通していただきありがとうございます。

 

展示14日目終了でございます。

いよいよ明日は最終日です。