温故知新。

仕事から帰宅して、

着替えなんかをすませた後、

夕飯の準備ということで、

ご飯を炊く。

 

計量カップで大雑把に米をすくって、

手の形はパーでもグーでもどっちでもいいけど、

伸ばした小指の側面で、

カップの表面をスーと滑らせながら、

はみ出した米を落とす。

こうやってすりきり1杯をつくって、

米用のボールにジャッ。

 

すくって、

スーと、

落として、

ジャッ。

を3回やって、

3合分の米がスタンバイ。

 

まずは水道水でかるーく洗い流し、

それから米を磨ぐ。

ジャッ、ジャッ、ザッ、ザッ、

と、手を動かしているうちにふと思う。

なんで米は洗うではなく、

磨ぐなのだろうかと。

 

ここでインターネットを活用し、

「米 磨ぐ 由来」 と入力して、検索すれば、

すぐにそれは解決なんだけれども、

こーいう場合、

本当の答えを知って知識を1つ増やすことよりも、

あーだ、こーだといくつかの説を考えてみることのほうが、

僕にとっては価値のあることなので、

米を磨ぐ手を動かしながら、

色々と考えを巡らせてみるわけです。

 

磨ぐとは、

米だけでなく刃物にも使われる言葉で、

何かと擦り合わせることでキレイにしていく、

あるいはより良い状態にしていくこと、

を意味するのではないだろーか。

 

だとすれば、

米が割れないように、

水で優しく「洗う」のではなく、

わざわざ「磨ぐ」というくらいですから、

手と米、米と米同士を擦り合わせる、

というのが本来の正しいやり方なのではないだろーか。

 

がしかし、時は現代。

精米技術も進歩したことでしょーから、

そんなに擦り合わせなくても、

キレイになっちゃうんでしょーけどね。

 

時代の流れとともに、

言葉がもっている本来の意味と、

実際の物事や動作とが、

一致しないこと、

もしくは僕たちがそれを知らないってことが、

たくさんあるんじゃないかな。

言葉の意味を知ることで、

物事の本質が見えてきそーな気がしますね。

 

最後まで目を通していただきありがとうございます。

 

ご飯はとってもおいしく炊けましたよー。