創造の源泉。

神戸にあります、

兵庫県立美術館で開催されている特別展、

「ガウディ×井上雄彦ーシンクロする創造の源泉ー」

に行ってきました。

こちらです。 

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※展示の内容について若干触れるので、

これから観に行こうと思っている方は、

ここから先は読まないでおくことをオススメします。

 

日々の生活の中で、

自分の体の状態にしても、

自分を取り巻く環境にしても、

目には見えない全体の流れみたいなものでも、

なんとなく、

いい状態、あまりよくない状態かもしれない、

と感じることがあった。

しかし、

ここ最近は、

「いい」と「悪い」のどちらかに分類してしまうことは、

あまりおもしろくないように感じている。

 

当然のことだけど、

普段は建物の中で暮らし、

仕事をしているので、

外に出るのはドアと駐車場の間だけ、

なんていう日もある。

そんな生活が続くと、

一生懸命仕事に向き合ってはいるのだけれど、

それは一体どこを目指しているんだろう??

と考えてしまうことがある。

自分は今「いい状態」なのか「悪い状態」なのかと。

そんなとき、

僕は何の用事がなくとも、

外に出て、

風を感じる。

風にあたると、

自分の周りにまとわりついているモノや、

滞っているモノを、

洗い流してくれているような気がする。

でも風そのものはそんなことをしようなんて思っていない。

ただそこに吹いていて、

それをどう感じるかは完全にこちらに委ねられている。

「いい」とか「悪い」とか、

そういう話ではない 。

 

僕は今、沖縄に住んでいるのだけれど、

ご存知の通りとても暑い。

内地で育った僕には暑さには対応できても、

日差しの強さには対応しきれないみたいだ。

なので外を歩くときはできるだけ木の下を選ぶ。

木の下に入り込むと、

木の幹、枝、葉によって作り出した影が、

日差しのきつさを忘れさせてくれる。

そして木を真下から見上げると、

そこにはもう1つの世界が広がっていて、

迷路のように張り巡らされた木の枝が、

無数に伸びていて、

なんとも自由で壮大であると感じさせてくれる。

でも木そのものはそんなことを感じさせようとは思っていない。

それをどう感じるかはやはり完全にこちらに委ねられている。

木はただそこに存在して、

栄養を得るために枝や根を伸ばし、葉をつける。

そして子孫を遺すために、実をつける。

シンプルなこと。

ただ生きている。

「いい」とか「悪い」ではない。

それでいい。

 

本を読んだり、

色々な方から話を聞くことで、

生活の質を変えていくヒントを得ることができる。

大げさに言えば、

自分の考え方の法則みたいなものを。

でも、

自分の生活の中で大事にしていることがなんなのかを、

改めて考えてみると、

自然の中からその法則を学んでいることが多いように感じる。

生きていくためのヒントは、

日常の至るところに転がっている。

もちろん、今見ている景色の中にも。

そんなことを、この展示で改めて考えさせられたのでした。

 

最後まで目を通していただきありがとうございます。

 

独創性とは起源に戻ることである。ーアントニ・ガウディ