ドアはそこに閉じこもるためでなく、そこから表に出やすくするためにある。

先週末から3泊4日で香港旅行に行っていたので、

その日々のことを振り返りながら綴っています。

昨日は1日目のことを綴ろうと思っていたのに、

行きの機内の描写が思いのほか長文になってしまったので、

その続きを。

 

那覇から2時間半のフライトで香港国際空港に到着。

今回は初の現地ガイドなしでの海外旅行。

ドキドキ・ソワソワする気持ちを隠しながら、

異国の地の大地を踏みしめる。

まず最初のミッションは、

空港から電車で移動して予約していたホテルにチェックインすること。

ガイドブックやネットでホテルの最寄駅・その周辺地図は検索していたので、

まぁなんとか辿り着けるだろうといざ出発。

 

切符の購入やら電車の乗り換えは何事もなくクリアし、

ホテルのある尖沙咀(チムサァチョイ)駅に到着。

予約したホテルは大きなビルの中にあるゲストハウス。

「そのビルはすぐわかる。ただそこからがややこしい」

とネット上では書かれていたけれど、

さすがにそんな複雑なビルなんてないやろー、

と安易な気持ちでいざ内部へ突入。

 

そのビルの1階は(おそらく)インド人であろう中東風の方々でごった返していて、

宿の勧誘をしている人もいれば、

ちゃんと働いている人もいるし、

ただただそこに居座ってボーッとしている人もいれば、

おそらく宿泊者だろうという人もフラフラしていて、

お世辞にも整備されているとは言い難い空間なのだけれど、

なんだかみんな自由に過ごしている。

そんな雰囲気を堪能しながらホテルの看板を探し歩く。

がしかし、

これがなかなか見つからない。

当然宿を探し求めている人に見えるので、

おばちゃんやらお兄様たちから、

「家はゲストハウスやってるけど泊まっていくか??」

的な質問を容赦なくされたけど、

「もう宿は予約してあるのよ。だけど場所がわからないの」

とカタコトの英語を駆使すると、

さっきまでの一方的な勧誘から一変、

ちゃーんとその場所を教えてくれて,

無事ホテルのフロントへ到着。

 

香港の気温も合わさって、

その時にはすでに汗だく。

なのに、

「はい、ドーゾ」

とホットコーヒーのサービス。

しかも飲み干すまで部屋に案内してくれないという荒行。

でもこんな素敵な親切心なんだから、

笑顔で受け入れなくてはと、

汗だくの体にホットコーヒーを一気に流し込み、

いざ部屋へ。

寝る場所程度の空間だったけど、

キレイだからそれだけで問題なし。

エアコンが近すぎて、めっちゃ冷えたけどね。

 

宿泊したホテルのあるビルの内部は、

隣のお店との境目もはっきりしていないほど、

ごちゃごちゃしている感じだった。

そこにいる人達も何のためにいるのかもわからないし、

どこの国の人なのかもわからない、

見方によってはちょっと危険な香りが漂っていた。

実際、宿の勧誘のようにそこにいるだけで構わず話しかけてくるし、

その一方で尋ねればしっかり答えてくれる。

(どっちがイイとか悪いとかそーいうことではないのを前提にして)

日本ではビルの内部はもちろん、

街も、自分の家も、

もっと言えば自分の空間や時間とかも、

ここからは私の領域ですよ、

というものがはっきりしている。

そのお陰で安心して安全に生活できるのかもしれないけれど、

自分がそのドアを閉ざして閉じこもっていたら何事も起こらない。

適度にそのドアを開けておくことで、

自分だけでは創り出せない何かを受け取ることができるし、

自分のことを相手に理解してもらうためのきっかけも作りやすいんだな、

とそんなふーに感じた。

このビルにいる方々は、

みんな適度にそのドアを開け放っているから、

明確な境目をつくらなくても、

それぞれの理解の中で自由な空間が創り出せているのかもなと思った。

いや、そーであってほしいなと思っているだけかもしれない。

 

それから夕食に街に出かけ、

ギネス記録にも認定されている夜景なんかを見ながら、

香港1日目の夜は更けていったのでした。 

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最後まで目を通していただきありがとうございます。

 

黙っていれば恥はかかない。

ヘタクソな英語を使っても恥はかかない。